財務省の外国資産管理局(OFAC)は、ロシアのテクノロジー部門で活動しているとして、カスペルスキー社の幹部12名に制裁を科した。
この制裁は、バイデン政権が昨日、国家安全保障に対するサイバーセキュリティ上の潜在的なリスクを理由に、7月から米国内でのカスペルスキー・アンチウイルス・ソフトウェアの販売およびソフトウェア・アップデートの禁止を発表したことを受けたもの。
さらに商務省は、AO Kaspersky Lab および OOO Kaspersky Group(ロシア)、Kaspersky Labs Limited(英国)を企業リストに指定し、米国の企業がこれらと取引を行うことを禁止した。
「以下のすべての個人は、ロシア連邦経済のテクノロジー部門で活動しているとして、E.O. 14024に従って指定された」とOFACの発表には書かれている。
本日、OFACはカスペルスキー・ラボの指導的立場にある12人の従業員に対する制裁を発表した。制裁対象となった12人のカスペルスキー社員とその役職は以下の通り:
- Andrei Gennadyevich Tikhonov (Tikhonov) – 取締役兼最高財務責任者。
- Daniil Sergeyevich Borshchev (Borshchev) – 取締役、戦略・経済担当副CEO。
- アンドレイ・アナトリエヴィチ・エフレモフ(Andrei Anatolyevich Efremov) – 取締役兼最高事業開発責任者(CBDO)
- Igor Gennadyevich Chekunov (チェクノフ) – 取締役 最高法務責任者(CLO)
- アンドレイ・ペトロヴィチ・ドゥフヴァロフ(Dukhvalov) – 取締役副社長兼未来技術担当取締役
- Andrei Anatolyevich Suvorov(スヴォロフ) – カスペルスキー・オペレーティングシステム事業部長
- Denis Vladimirovich Zenkin(ゼンキン) – コーポレートコミュニケーション部長
- マリーナ・ミハイロヴナ・アレクセーヴァ(Marina Mikhaylovna Alekseeva) – チーフ人事(HR)オフィサー(CHRO)
- ミハイル・ユリエヴィチ・ガーバー(Mikhail Yuryevich Gerber) – コンシューマー事業担当取締役副社長
- アントン・ミハイロビッチ・イワノフ(イワノフ) – 最高技術責任者(CTO)
- Kirill Aleksandrovich Astrakhan (アストラハン) – コーポレートビジネス担当エグゼクティブ・バイスプレジデント
- Anna Vladimirovna Kulashova(アンナ・ウラジミロヴナ・クラーショヴァ) – ロシアおよび独立国家共同体(CIS)担当マネージング・ディレクター
これらのメンバーの多くはユージン・カスペルスキー最高経営責任者(CEO)の直属だが、米国政府はカスペルスキー・ラボやその親会社、子会社、CEOを制裁していないという。
財務省は、ロシア連邦の技術部門で働くと判断された者は制裁の対象となりうるとする大統領令14024号に基づき、従業員に制裁を科すとしている。
「ロシア連邦経済の技術部門、防衛および関連物資部門、または国務長官と協議の上、財務長官が決定するロシア連邦経済のその他の部門で活動する、または活動したことがある者」と大統領令には書かれている。
制裁を受けた者は米国内の資産を凍結され、制裁が解除されるまで、その資産にアクセスすることができなくなった。
この制裁に関する声明については、カスペルスキー社に問い合わせた。
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